用量反応曲線という言葉で、摂取量を見直した日

「たくさん摂れば、それだけ効く」わけではないかもしれません。研究職時代に学んだ「用量反応曲線」という考え方から、CBDの摂取量について整理してみました。

ケン
この記事を書いた人
ケン#データで語る

元研究職、CBDの研究・エビデンスをやさしく解説する担当

右肩上がりのグラフではなかった

研究の世界では、薬やサプリメントの「量」と「効果」の関係を示すのに、用量反応曲線というグラフをよく使います。私が学生時代に思い描いていたのは、量を増やせば増やすほど効果も右肩上がりに伸びていく、シンプルな直線でした。

ですが実際には、多くの物質でこのグラフは途中から横ばいになったり、時には下がったりすることが知られています。ある一定量を超えると、それ以上摂っても体感としての変化がほとんど感じられなくなる、という現象です。CBDについても、こうした「量と反応の関係」を調べる研究がいくつか報告されています。

「多いほど良い」とは言い切れない理由

CBDは、体の中にもともと備わっているエンドカンナビノイド・システム(ECS)という仕組みに関わっていると考えられています。ECSは、自律神経のバランスや気分の波、痛みの感じ方など、体のさまざまな調整に関与しているとされる受容体のネットワークです。

この受容体は、鍵と鍵穴のような関係で働くとイメージするとわかりやすいかもしれません。鍵穴の数には限りがあるので、鍵(CBD)をたくさん投入しても、空いている鍵穴がなければそれ以上の反応は起こりにくい、という考え方ができます。もちろんこれは単純化したイメージで、実際の作用はもっと複雑だと言われていますが、「多ければ多いほど良い」とは限らない理由の一つとして、私は腑に落ちました。

自分の「反応曲線」は自分にしかわからない

厄介なのは、この曲線がどのあたりで横ばいになるかは、体質や体調、その日のコンディションによって個人差が大きいという点です。同じ量を摂っても、ゆったりした感覚を得やすい人もいれば、ほとんど変化を感じない人もいます。

私自身、少量から始めて数週間かけて少しずつ量を調整してみたのですが、あるところまでは体感の変化を感じやすく、それ以上増やしても大きな違いは感じられませんでした。もちろんこれはあくまで個人の体験で、万人に当てはまるものではありません。

だからこそ、最初から多めに摂ろうとするのではなく、少量から様子を見ながら、自分なりの「反応が変わりやすい量」を探っていく姿勢が大切だと感じています。体調や睡眠、ストレスの感じ方などをメモしておくと、自分の傾向が見えやすくなるかもしれません。

データは道しるべ、答えは自分の中に

用量反応曲線という考え方は、「量を増やせば増やすほど良い」という思い込みを手放すきっかけをくれました。研究データは、方向性を示す道しるべにはなりますが、最終的に自分に合う量を見つけるのは、日々の小さな観察の積み重ねなのだと思います。

焦らず、自分の体の反応を丁寧に観察しながら、無理のない摂り方を探していけたらいいですね。

※この記事は情報提供を目的とした編集部員の体験・見解です。CBDは医薬品ではなく、特定の病気の診断・治療・予防を目的としたものではありません。体調に不安のある方や通院中の方は、医師など専門家にご相談ください。

GoodDays Journal 編集部
ミカツムギケンマキ

CBDとの向き合い方はひとそれぞれ。はじめての方も、長く親しんでいる方も、それぞれの目線でCBDのある暮らしをお届けします。

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